事例

グローバルニッチトップメーカーへの投資と再生 [コンサルティング]

同じ船に乗る。組織構造を越える。IGPI流ハンズオン支援の形

本質的に競争力を有する企業であっても、苦境に立たされる。こうしたクライアントに対し、IGPIは現場から変革を起こし再生を主導するのみならず、必要に応じてクライアントに投資参画して「同じ船に乗る」ことによるリスク共有型の支援を行っている。

誰とともに、何に挑んだのか?
グローバルニッチトップメーカーの再生

IGPIが支援したクライアント企業は、車載・IoT領域で用いられるコア部品で世界首位級のシェアを誇るグローバルニッチトップメーカーである。しかしIGPIの支援開始当時、同社は海外工場における人件費高騰などを受けて慢性的な赤字の状況にあり、財務体力も不安定な状況に置かれていた。クライアント企業の製品の需要はIoTの普及により世界的に成長が見込まれているものの、同社は競合他社に対しても売上成長率・収益性の両面で苦境に立たされていた。

支援依頼を受けたIGPIは当社の現状分析をもとに、事業別の戦略を立案し3年間の中期計画を立案。またこの計画の実行支援のため、その後長期にわたりハンズオン支援を開始することとなった。

クライアント企業の製品は顧客ごとにカスタマイズを行った数万品種にのぼる多品種少量生産品である。主力事業では黒字を確保していたものの、赤字事業が全社の収益を圧迫していた。顧客から短いリードタイムで発注量の増減が行われ、これによって営業と生産の調整(生販連携)が混乱するとともに、短納期のため労務費・輸送費の増加が頻発する。さらに、多品種少量生産であるがゆえに、工場全体での損益は把握できても製品・顧客単位での実態の損益は把握できておらず、どこにメスを入れるべきかわからない状態であった。

IGPIは詳細にデータを収集し、製品レベル・顧客レベルの徹底した損益の見える化を実施した。その上で生産工場の移管や工程改善などのコスト改善を図るとともに、なお固定費を回収できていない製品や顧客に関しては取引停止も辞さずの構えで値上げの交渉を行った。その結果、すべての取引を失うことなく赤字事業の収益改善に成功した。

非連続な変化に向けた取組み
クライアント企業とリスクを共有する

当社の業績は支援開始後半年で回復に転じ、その後、上場以来の最高益を達成するに至った。これを受けて、クライアント企業からは更なる改革推進のため継続的支援の要請があったが、当時はまだキャッシュフローに余裕がある状態ではない。だが、IGPIには、クライアント企業の経営者・現場と二人三脚で戦っていけば再度成長軌道に乗せる自信があった。そこで、IGPIは、クライアント企業の要請に基づき第三者割当増資を引き受け、株主としてまさに「同じ船に乗る」リスク共有型の形でハンズオン支援を続行することとなったのである。

この後IGPIは、成長が見込まれる新興国市場における拡販と工場人件費の効率化、投資効率の向上などの支援を行った。赤字事業においては短納期受注により納期トラブルとコスト増が頻発していたため、社内で生販調整会議を立ち上げるとともに業務プロセスも整備し、大幅なコスト減にも成功した。

当社は生産と営業が地理的にも離れ、連携を取ることが難しいケースが多かった。IGPIは各プロフェッショナルが営業と工場の現場に入り込むことで改革を推進。また、すべての施策は部門を横断した(組織構造を越えた)活動計画として一元管理され、綿密に進捗管理が行われた。全社レベルで現状課題・施策の責任・結果の見える化が行われたことで、ミドル層のキーマンの間でも「あの部門もこれだけ頑張っているのだから我々も頑張らなければ」という機運が醸成されたことが、改革が成功した大きな要因となった。

経営・経済の歴史へのインパクト
IGPIにしかできないハンズオンの形

IGPIの支援期間を通じ、同社は2年連続で上場以来最高益を更新。金融機関との取引も正常化するなど財務的にも安定を回復した。また、業績の回復を受け、IGPIの投資期間を通じ株価は数倍に上昇した。

クライアント企業の製品市場では日系企業のグローバルシェアが高い中、同社の経営が傾けば、新興国を中心とした海外企業にグローバルのシェアを奪われる可能性がある。当社の再生は、日本の産業競争力を堅守することにも繋がった。

クライアントの経営支援において、IGPIは戦略を描くだけでなく「現実的な成果を挙げているか」という点に固執する。そのためにリアリティがあり現場に腹落ち感がある戦略を立案し、現場に入り込み組織を動かすという点はIGPIが最も得意とする支援スタイルである。
また、単なるアドバイザーではなく株主として参画し、リスクを共有し「同じ船に乗る」ことができることも、IGPIの大きなユニークネスとなっており、多くの支援先においても同様の成功事例を創出し続けている。

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