IGPIプロフェッショナル紹介

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折原 大吾

ディレクター 2008年7月入社

「理解」ではなく
「腹落ち」させることで変革が実現できる!

自らの強みと弱みを
客観的かつ具体的に把握せよ

 ファイナンシャルアドバイザーとして、外資系投資銀行でM&Aや資金調達などの業務に携わっていた私が転職を考えるようになった理由は、トランザクションの成立だけでは物足りなさを覚えるようになったから。意思決定後、その会社はどうなっていくのだろう? もし、もっと深くその会社のことを知っていたら、違ったアドバイスができたのではないか? もっと長いプロセスのなかで意思決定に携わりたい。そんなときに出会ったのがIGPIでした。
 入社してしばらくすると、電機メーカーの再生プロジェクトにアサインされ、2年近く現場に常駐。企業の一員となって、再生計画の立案から実行支援、新規事業策定までさまざまなフェーズで経営のサポートを行いました。まさにやりたかった仕事でしたが、当時の私には知らないことも多く、同じチームのメンバーに教えを請うたり、力を借りたり。冷や汗をかきながらも、なんとかやり遂げました。
 思うに、プロジェクトを進める上で誰もが全てをこなせるスーパーマンにはなれない。ここで大切なのは、自分は何ができて、何ができないかを客観的かつ具体的に判断し、凸凹があれば、凹みの部分を補うべく、そのスペシャリストの力を借りること。そうすることで、クオリティの高いサービスが提供できるのではないでしょうか。
 もちろん、そのためには最低限ひとつの武器をもち、研ぎ澄ましておくことが前提です。また、それを強みに一つひとつできることを増やしていき、全体として自分の力をつけていくことが大事です。

再生のノウハウを
日本以外で展開するためには

 実を言うと、家庭の事情で2011年に一度IGPIを退職しています。13年に復帰しましたが、こんなふうに出戻りできるのもIGPIならではの特長かもしれません。他の場所で新たな力をつけて戻ってくるかつて一緒に働いた仲間を、喜んで迎える。そんな企業風土がここにはあります。
 復帰してから担当した案件のなかで強く印象に残っているのが、ベトナムの国営企業改革プロジェクトです。国営企業の非効率経営が招いた不良債権を処理するとともに、国営企業の再生をミッションとする現地の政府系機関をハンズオンでアドバイスしていくというものです。IGPIには再生のノウハウが蓄えられており、これを日本以外の国でも展開し、サービスの提供先を海外にも広げる絶好のチャンスだと考えました。
 JICAの技術協力プロジェクトとしてスタートしたのですが、国民性や文化、商習慣などの違いが壁となって、当初プロジェクトはなかなか進まず、肝心のキックオフミーティングの予定すらなかなか決まらない。「知らない奴らに、任せておけるか」という思いが彼らにはあったのです。
 そこで、関係性の構築から始めました。幾度も酒を酌み交わし、日本に招いたときは観光に付き添っておもてなしを。そうした深い付き合いを続けるうちに、お互いのことがよくわかり仲良くなると、一気にプロジェクトは進めやすくなりました。「日中ミーティングの時間は取れないから、朝のフォーを食べながら話そう」と提案してくれ、そうしたなかでヒアリングおよび議論を実施。彼らの本音を聞きながら、プロジェクトを進めていきました。とかくスマートなイメージが漂うコンサルの仕事ですが、ときにはこうした泥臭い作業の積み重ねも必要なのです。

チャレンジしてやり切ることに
仕事の醍醐味あり

 なぜそこまで深く入り込むのか? 理由は簡単、「腹落ち」してもらうためです。頭で「理解」するのではなく、共感して納得する「腹落ち」です。どんなプロジェクトも、クライアントやその先にいる現場の人たちが腹落ちして主体的に動かないと、物事は動きません。それゆえ、実行フェーズでは序盤に小さな成果を一緒に実現し、やがて私たちはあえて手を出さず、彼らなりに考えてもらい、アウトプットを出してもらいます。そうすることで、本当の意味での変革が実現できます。
 現在、私は国際協力銀行(JBIC)とIGPIが17年に共同で設立したJBIC IGに出向しています。海外向け投資ファンドに対するアドバイザリー業務を目的とした組織であり、2017年9月には、日本企業の対露ビジネス展開支援を目的とする第1号ファンド、RJIF(Russia-Japan Investment Fund)を設立し、現在RJIFは、企業3社に投資しています。JBIG IGは種を蒔いたばかりの段階で、花開くまでは時間がかかりそうですが、ぜひ成功させたいと思っています。新しいプロジェクトが始まるたびに、「今回はダメかもしれない」と弱気になりますが、それでも果敢にチャレンジしてやり切ることに仕事の醍醐味があります。
 今後取り組んでいきたいことは、日本の若い企業がもっとグローバルに戦えるようにサポートすること。実現のために、私自身もさらにスキルアップしていきたいと思います。